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トップページ運営組織アマゾン群馬の森10年の歩み第3回 大塚克巳さん

アマゾン群馬の森10年の歩み
第3回 大塚克巳さん(アマゾン群馬の森活用委員会事務局長 前橋市助役)

時間は無駄に過ぎては居ない

 早いものでもうアマゾン群馬の森も10周年。「継続は力なり」とは良く言ったものでJICA(国際協力機構)事業も順調に進み新しい森の活用方向も見えているように思う。関係者のご労苦に感謝を込めて乾杯。
 10年の歳月の中でやはり思い出すのは故久保田富一郎先生が健在で募金を集めで必死だった時のこと。「大塚、ブラジルのアマゾンに森を作るため資金稼ぎのゴルフ大会をやる。おめえは、4組集めろ。人が集まらなかったら、それでもいいが俺の募金計画が狂うので大会参加なら2万円。参加しなくとも半額の1万円は絶対に必要。だから、おめえの割り当ては最低16万円。自分の財布から出してもよし、他人から寄付してもらってもよし、とにかくこれは、おめえのノルマってことだ。16万円いいなッ!」「県庁は金の集まりが悪い。役人なんか税金で食ってるんだからもっと出せ」と理屈にもならないようなことを大声で言いながら県庁内を闊歩していた先生。お願いだか脅迫(?)だか分からない言い分も先生が言うとそんなに悪い感情を与えなかったのも先生の人徳というものか。そんな具合で、いつもとばっちりを受ける私は四苦八苦しながら資金集め。こんな調子で募金のお願い(脅迫?)をしていた先生を昨日のように思い出す。先生は、いつも最後に「大塚、俺が生きているうちに一緒にアマゾンに連れて行くから行くべえ。こんなに苦労したんだから森が出来たらその先は頼んだぞ」と気遣う優しさがあったので多くの皆さんに慕われていたのだと思う。
 平成10年に開催した第49回全国植樹祭では、「地球環境保全のシンボルの森」として「アマゾン群馬の森」を紹介し全国的に評価された。小寺知事の英断でご招待した岡島博在北伯群馬県人会長が天皇・皇后両陛下からお言葉をいただくという栄誉にも浴した。
 その年の夏、先生を団長に森の建設にご尽力頂いた皆様総勢23名の植樹団が、森を訪れてビジターセンターの完成祝いを行い、群馬県人会との交流や森の活用について熱心な議論を行った。サンパウロでは先生が行った数々の事業を視察して、その実績の大きさに驚いたものだ。
 翌年からNPO法人森の会は、植樹団と小学6年生を「こども緑の大使」として森に派遣することとした。昨年で第7次植樹団、第5次こども緑の大使派遣の実績を重ねている。第一次こども緑の大使は、今年から大学生。アマゾンの想いを胸に多くの人材が育っている。この間も県の力強い支援と多くの県民の浄財で森の運営費助成が続いている。運動が続いている根源には故久保田先生の「人は森によって生かされている」と言う教えが息づいているからに他ならない。
 最後に最近とても嬉しい情報が入った。故久保田先生の悲願は「アマゾン群馬の森を全国の熱帯雨林研究者に開放したい。そのためには母校である東京農工大学がその日本センターになる必要がある。森は、母校の演習林としても位置付けたい」であった。全学同窓会総会(当時先生は3年間同窓会長)で3年間に渡り「アマゾン群馬の森東京農工大学演習林」構想を説いた。しかし、当時賛成者は少数でいつも否決。総会の帰りに一杯飲むと「どうしてわからん奴がこうも多いんかなー。いいか、必ず農工大がこの森にかかわる時が来る。それまで俺の思いを胸に刻んでおけ」だった。10年後の今日、ブラジル移民100周年を記念する行事の中に、東京農工大学と「アマゾン群馬の森」が共同できる方向が出てきたとの情報がとどいた。先生の構想が少しずつ動いてきたような思いがする。

 それにしても故久保田先生は、常に時代の先駆者だった。3年前から「アマゾン群馬の森」もJICA(国際協力機構)事業で見違えるように充実してきていると報告を受けている。改めて先生が口癖だったアマゾン群馬の森基本コンセプトである、@ 地球環境保全のシンボルの森 A100万日系ブラジル人の親睦拠点の森 B 開放された熱帯雨林学術研究調査の森を確認しつつ10周年記念を区切りに新たな飛躍を祈念したい。



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Last Up Date : 28/02/2006
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